住んでいるところは、農家がほとんどの地域です。自治会の会議に出ると、補助金関係の会計報告があるのですが、最初はなんのことやら、わかりませんでした。 日本の農業:特に当地のような山間部で、段々田んぼしかできないところでは、国が支援をしないと、高齢化や後継者不在で継続できない状態になっています。自分自身も先祖から受けついだので農地はありますが、赤字になるのが確実な農業はしたくありません。農地を維持するために仕方なく作物をつくるというのが実情に近いです。
中山間地域等直接支払制度というのと、多面的機能支払交付金というのを利用しているようなので、いったい何なのか調べました。
もうひとつ 日本型直接支払制度に 環境保全型農業直接支払交付金(化学肥料を使わなくするなどの活動のようです。)というのがあるようですが、これは、こちらでは利用されていないようです。
補助金は申請や報告など、お役所とのやり取りが、そうとうにたいへんだと思います。誰かが、ペーパーワークをしないといけないわけで、担当されている方は、ご苦労様と思います。
多面的機能支払交付金の場合は、共同活動が要求されるようなので集落の結束とかも重要なようです。
農林水産省の以下ページに説明がありました。平成26年から本年まで5年間実施されています。調べていくと、5年間で少しずつ申請方法などが修正されて(改善されて?)いったようです。
これ以前の平成25年度までは「農地・水保全管理支払交付金」 というのが実施されていたようです。次の5年が、どうなるのかはみつかりませんでした。
http://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/tamen_siharai.html
岐阜県の以下のページにも説明があります。
https://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo/nogyo/nogyo-noson/c11427/index_23654.html
地域共同で行う、多面的機能を支える活動や、地域資源(農地、水路、農道等)の質的向上を図る活動を支援します。 とあります。活動組織を設立する必要あります。交付金は、水田の場合10アール当たり3000円ほどのようです。
当地では、農地維持活動として耕作放棄地でのもち米の共同栽培や耕作放棄地の草刈り、農村環境保全活動としてホタルの養殖、多面的機能増進活動として景観作物の栽培、などをおこなったようです。岐阜県などのホームページをみたところ内容が(少なくとも私には)難しくて、ペーパーワークが煩雑そうです。役員さんが、疲れておしまいになりかねないです。また共同作業が基本のようなので、お年寄りしかいないところでは、実施がたいへんそうです。もっとも、そうネガティブなことばかり言っていたら、もう救いようがないということになってしまいます。
令和元年・農林水産省のパンフレットから抜粋:
農業・農村は、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成等の多面的機能を有しており、その利益は広く国民が享受しています。
しかしながら、近年の農村地域の過疎化、高齢化、混住化等の進行に伴う集落機能の低下により、地域の共同活動によって支えられている多面的機能の発揮に支障が生じつつあります。また、共同活動の困難化に伴い、農用地、水路、農道等の地域資源の保全管理に対する担い手農家の負担の増加も懸念されています。
このため、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための地域の共同活動に係る支援を行い、地域資源の適切な保全管理を推進します。また、これにより、農業・農村の有する多面的機能が今後とも適切に維持・発揮されるとともに、担い手農家への農地集積という構造改革を後押しします。
交付金は、以下の二種類あるそうです。
農地維持支払交付金:
多面的機能を支える共同活動を支援します。
※担い手に集中する水路・農道等の管理を地域で支え、農地集積を後押しします。
支援対象:
・農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持等の基礎的保全活動
・農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化、保全管理構想の作成等
資源向上支払交付金:
地域資源(農地、水路、農道等)の質的向上を図る共同活動を支援します。
支援対象:
・水路、農道、ため池の軽微な補修
・植栽による景観形成、ビオトープづくり
・施設の長寿命化のための活動等
具体的な申請方法や活動内容について、ホームページに資料があがっていますが、難しそうです。